「めまい」は何科にかかればよいのでしょうか?

 迷われる方も多いと思います。めまいの3大原因は ①耳 ②脳 ③ストレス です。それに偏頭痛、自律神経失調、血圧の変動からもおこります。したがって、主に耳鼻咽喉科、一般内科、神経内科、脳神経外科、心療内科等が関わります。しかし、仮に脳梗塞やクモ膜下出血などの脳血管障害で歩いて病院にかかられる人はほとんどいないでしょう。また、初めから心療内科を受診することは抵抗がある人もいると思います。実際、医師の多くも、めまいは耳鼻科の病気、という認識をもっているといってよいと思います。

 

当院はめまい、ふらつきに対し専門的な診断、治療を行っております。

診療の流れ

(1) めまい問診票にご記入いただき、当院のスタッフから既往歴、使用中の薬、めまいの経過についてうかがいます。

(2) 医師による問診、検査

めまいの性質、持続時間、頻度、頭痛をはじめとする神経症状の有無について詳細にうかがいます。

(3) 各種検査(受診時の状態により検査内容が若干異なります。)

眼振検査

無意識に生じる往復眼球運動を眼振といいます。赤外線CCDカメラで視線、頭の向きを変えながら観察します。めまいの診察には必須です。

HIT(head impulse test)

図:HITの概略
図:HITの概略

 一般的な訳語はありませんが、1988年にオーストラリアのHalmagyiと Curthoysによって報告された比較的新しい検査です。近年わが国でも認知されるようになりました。頭部を急速に振った際の目の動きを観察します。簡便に外側半規管の機能を評価することができます。

標準純音聴力検査

  健康診断で行う検査より高音から低音まで幅広い音域を検査します。疾患によっては聴力の変動をみるため、受診ごとに行うこともあります。

各種平衡機能検査

  ロンベルグテスト、マンテスト、足踏み検査など、従来からおこなわれている基礎的な検査です。立位開眼時と閉眼時での姿勢の変化、身体の移動を観察します。

重心動揺検査

 開眼時、閉眼時それぞれ立位での一分間の体の揺らぎを計測します。体平衡の調節状態を評価しますが、揺れの周波数によって疾患の予測をつけます。

シェロングテスト

座位と立位で、血圧と脈拍を続けて計測し変動をみます。自律神経失調を診断する手掛かりになります。

ENG(Erectronystagmography電気眼振計)

 患者さんに動く指標を目で追っていただき、眼球運動を記録、検証します。固視機能検査(visual suppression test),迷路瘻孔症状検査(labyrinthine fistula sign test ), 視標追跡運動検査(eye tracking test; ETT)、視運動性眼振検査(optokinetic nystagmus test; OKN)、温度眼振検査(caloric test)を含みます。内耳や脳の疾患では、眼球の急速な動き、ゆっくりとした動きに異常がみられます。MRI等の画像検査では発見できない病気も見つかることがあります。

ETTの例

健常人のETT
健常人のETT
脊髄小脳変性症
脊髄小脳変性症

頚椎X線写真

 加齢や外傷の後遺症による頸椎の変形、首や肩のこりは、脳の血流や自律神経に影響をおよぼすことがあります。

頭部MRI

 以上の問診、検査の結果、脳の疾患が疑われる際、お勧めすることがあります。提携の医療機関で施行可能です。

初診時は診察、検査等でお時間が必要となりますので早めにお越しください。

慢性的なめまいに対しては運動療法も指導いたします。

この他めまい専門外来も設けております。

 

 めまいやふらつきの原因の多くは耳であるといわれておりますが、原因は多岐にわたり診断に苦慮することも少なくありません。当院では難治性のめまい疾患に対し、専門外来を設け、予約制で診断ならびに治療に取り組んでおります。すでに複数の医療機関を受診されている方もお気軽にご相談ください。